国税庁が発表した平成28年度における国税電子申告・納税システム(e-Tax)の利用状況によると、同年度のe-Taxの利用合計数は、前年度比13.6%増の3042万7459件と順調に増加したことが分かった。このうち、平成26年9月に策定したオンライン手続きの利便性向上に向けた「財務省改善取組計画」における改善促進手続きの利用件数は、1955万6378件で前年度に比べ6.7%増加と堅調に推移している。
項目別の利用件数は、改善促進手続きでの申告関係では、「所得税」992万1691件、「法人税」208万5431件、「消費税(法人)」152万4073件、「消費税(個人)」71万4773件、「印紙税」8万4549件、「酒税」3万4721件。同申請・届出等は、「給与所得の源泉徴収票等(6手続き)」205万8201件、「利子等の支払調書」2万34件、「納税証明書の交付請求」14万4048件、「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」が296万8857件だった。
前年度と比べると、「酒税申告」、「印紙税申告」、「利子等の支払調書」以外の項目は順調に増加。一方、改善促進手続き以外でみると、上記以外の「申請・届出等手続き」は、前年度から41.9%増加の574万8278件、また「納付手続き」に関しても同16.6%増の512万2803件にそれぞれ二ケタ増となっている。以上のように、今回発表された本年3月末現在のe-Taxの利用件数は順調に増加していることが明らかになった。
これまでのe-Tax普及・定着に向けた主な取組みをみると、1)医療費の領収書や給与所得の源泉徴収票等の記載内容の入力送信で書類の添付を省略(平成20年1月~)、2)税理士等が納税者の依頼を受けて税務書類を作成し、電子申告等を行う場合の納税者本人の電子署名の省略(平成19年1月~)、3)e-Tax還付申告について、処理期間を通常の6週間程度から3週間程度に短縮(平成18年11月~)、などがある。
また、新たな取組みをみると、1)別途書面による提出が必要だった住宅借入金等の残高証明書などの所得税法等による添付書類について、書面による提出に代えてイメージデータによる提出が可能になったこと(平成29年1月~)、2)マイポータルとe-Taxとの認証連携を開始し、メッセージボックスの閲覧などの一部機能の利用を開始したこと(平成29年1月~)がある。
–「Tabisland」より-