新潟県燕市は9月29日、ふるさと納税制度をめぐり、検討していた返礼品の見直しを延期する方針を決定した。同市は今年4月に総務省から返礼品の価値を寄付金額の3割以下に抑えるよう通知があったことを受けて、これまで5割程度となっていた返礼品を3割に見直す方針を明らかにしていた。
しかし8月に就任した野田聖子総務相が「返礼品は原則として地方自治体に任せたい」と規制に慎重な考えを示したことから、現状維持の道を残すこととなった。10月22日に行われる衆院選の結果によっても再び方針が変わる可能性もあり、自治体としても成り行きを見守りたい
考えだ。
今後の見通しについて同市の鈴木力市長は、「総務省の方針や他の自治体の動きを見極めて、見直し時期や見直しそのものを判断したい。(ふるさと納税に関する総務省の方針は)朝令暮改的なところがあり、戸惑っている」とコメントした。
野田氏は「3割上限の通知をほごにするつもりはない」とも発言しているが、返礼品の見直しで寄付額が昨年から9割減った自治体もあり、燕市の動きに他の自治体が追随する可能性は十分に考えられる。
提供元:エヌピー通信社
–「Tabisland」より-